【商売用】輸入費用の内訳一覧と原価計算の方法

  • 「この商品は、一体、いくらで輸入ができるのか?」
  • 「いくらくらいで日本に販売できるのか?」

を知りたいですね! 輸入品には、商品代金の他、国際輸送、関税等の諸税がかかります。つまり、輸入原価(日本の港などに商品が到着したときの価格)は…

商品代金+国際輸送代金+関税+消費税

上記の4つの合計だと考えれば良いでしょう! この記事では、この4つの内訳部分を詳しく解説していきます。この記事を見ることで、輸入原価を構成する要素や算出方法、日本側で販売するときの販売原価の求め方がわかります。

■記事の解説内容

商売目的×輸入費用(通関費用/乙仲、国際送料、ドレー代等)の内訳、関税や消費税の計算方法、インコタームズの選定、輸入原価率/利益率の計算方法を説明しています。

輸入にかかる費用(内訳)

まずは、結論をご紹介します。輸入に係る費用は、以下の通りです。これらの費用は、一般的な貨物を想定しています。特殊な貨物は、当然、追加の費用がかかります。また、この費用の支払いは、買い手の他、売り手が支払うこともあります。このポイントは、インコタームズです。

例えば、インコタームズCIPは、売り手側が日本までの国際輸送と保険代金を負担します。一方、FCA(FOB)は、買い手が日本までの国際輸送費と保険代金等を負担します。詳しくは、後述するインコタームズと諸費用の関係で説明します。

輸入品の原価計算の内訳

販売原価の内訳 輸入費用の内訳 1.商品代金
2.国際輸送代金
3.保険代金
4.関税及び消費税
5.輸入通関費用(通関手数料、取扱い料、税関検査代、検疫代等)
6.国内配送代金(混載便/トラックチャーター、ドレー代金)
国内費用の内訳 検品や仕分け作業代(例:ラベル貼り等含む)
倉庫への輸送代金
倉庫保管代金(自社倉庫、FBA等)
販管費、利益やロス代

輸入費用の内訳を確認しよう!

それでは、輸入費用の内訳を詳しく確認していきましょう!

  1. 商品代金
  2. 輸入の送料
  3. 保険代金
  4. 関税・消費税
  5. 輸入通関費用(乙仲費用)
  6. 国内配送代金

1.商品代金

まずは、商品代金です。通常、売り手は、卸売り用の価格を用意しています。卸売り価格で商品を入手できるように交渉しましょう。卸売販売には、必ず「MOQ(最低購入数量)」があります。=この数量以上ではないと、卸売り価格を適用しない条件です!

商品を購入するときに気を付けたいのが「インコタームズ」です。インコタームズは、売り手と買い手の負担する費用や責任を11の型にした国際貿易ルールです。両者が一つのインコタームズに合意することで、売り手と買い手のどちらが送料や保険料等を負担するのか?が変わります。

例えば、一つ1000円の服があるとしましょう。インコタームズを決めることは、この1000円には、日本までの国際輸送を含むのか? 含まないのか?を決めることと同じです。

  • 初心者にお勧めのインコタームズ:CIP
  • 慣れた方にお勧めのインコタームズ:FCA

さらに詳しい情報は、親サイトHUNADEの「インコタームズ入門」をご覧ください。

インコタームズと送料や保険料の関係
インコタームズ 送料 保険代金
EXW 買い手 買い手
FCA 買い手 買い手
CPT 売り手 買い手
CIP 売り手 売り手
DAP 売り手 買い手
DPU 売り手 買い手
DDP 売り手 買い手
FAS 買い手 買い手
FOB 買い手 買い手
CFR 売り手 買い手
CIF 売り手 売り手

2.輸入の送料

輸入で国際輸送を意識するのは、インコタームズを買い手が送料を負担する物(例:EXWなど)にしたときです。これ以外(例:CIP)は、売り手が国際輸送費を負担します。

例えば、インコタームズFCAの場合は、売り手は輸出国側の船や空港までしか貨物を移動させないです。そこから先は、買い手が負担します。これを「ノミネーションフォワーダー」といいます。買い手が配送を手配する場合は、フォワーダーに国際輸送の見積依頼をします。

フォワーダーは、外資系、日系どちらもで良いです。ただし、できれば、国際輸送の先にある輸入通関も一貫して提供している業者を選ぶ方が何かと都合が良いです。

送料はどうやってわかる?

フォワーダーは、輸送する貨物の情報を基に輸送費の見積もり額を提示してきます。見積もり額に納得した場合は、そのまま依頼をすすめていきます。なお、フォワーダーの送料見積もりと実際の送料には若干の誤差があります。実際に支払う国際輸送費は、アライバルノーティスに記載されます。

アライバルノーティスは、船が到着したことを知らせる通知書です。フォワーダーは、船の入港日の前日に輸入者に対して発行します。アライバルを受け取った輸入者は、アライバルに記載の費用を支払うことで、貨物を引き取ります。

*アライバルには、オーシャンフレイトの他、各種チャージが記載されている。

その後、輸入通関では、このアライバルノーティスを税関に提出して、国際送料の証明として活用しています。なお、国際送料は、行先、目的地、輸送方法によって違うため、フォワーダーへの見積もり依頼が必要です。

国際輸送費はフォワーダーに見積もり依頼をして確認しよう(買い手が負担する場合のみ)

フォワーダーから見積もりをもらうときに必要な情報

フォワーダーに見積もりを依頼するときは、最低限、以下の情報を整理しておきましょう!

  1. 法人?個人?
  2. 出発港(空港)又は、到着港(空港)
  3. 売り手とのインコタームズ
  4. 品目
  5. 荷物のマスターカートンの大きさと重量
  6. 通関手配、国内配送は必要?

3.保険代金

国際輸送にも「保険」があります。海上輸送の場合は、これを「マリン保険」とも言います。この保険代金自体は、意外に安く、100万円相当の貨物でも数千円程度です。万が一の輸送事故の際に貨物相当の代金を保証してくれます。中国からの貨物は、壊れていることが多いため、特に重要です。

なお、保険代金もインコタームズによって付保する側(売り手と買い手)がかわります。FCAの場合は、買い手です。CIPの場合は、売り手です。

4.関税・消費税

輸入の関税は「徹底解説!輸入の関税と消費税」をご覧ください。

基本的に関税は、原産国、品目などによって、免税になったり減税になったりします。そのため「●●国だから3%」「商品名○○だから5%」とは考えてはならないです。

原産国と品目によって、極めて細かく関税率が定められていると覚えておきましょう!

例えば、原産国や品目等を全て無視して考えるならで、関税率10%、消費税率10%の合計20%が発生すると考えておくと良いです。(基本的に工業製品は関税ゼロ。食費品や農産物程、関税理が高い)

  • 関税率10%
  • 消費税率10%

なお、関税率と消費税の計算方法は、同じく「輸入関税の基礎」で解説しています。

  • 関税の計算式:関税額=(商品代金+送料+保険代金)×関税率
  • 消費税の計算式:消費税額=(商品代金+送料+保険代金+関税額)×0.1

関連的な疑問:関税の計算には送料を含む?

答え:含みます。関税の計算は、日本まで到着するのに必要な価格CIFを基準にします。

5.輸入通関費用(乙仲費用)

日本に到着した貨物は、専門の業者(通関業者/乙仲)に依頼をして通関をしてもらいます。この通関は、必ずしも業者に依頼しなくてもいいです。しかし、港に行く手間、税関対応の時間等を考えると、基本的には、業者に任せた方がメリットが大きいです。

輸入通関費用の内訳は、次の通りです。下記の内、黒文字は、税関検査が行われるときや指定の貨物(食品等)を輸入するときだけかかります。

通常貨物の輸入通関では、通関手数料と取り扱い手数料、国内配送代の3つの合計額である場合が多いです。

  • 通関手数料 12000円前後/件・葉
  • 取り扱い手数料 10000円~20000円前後
  • 税関検査代(大型X線等) 20,000円~
  • 検査をするための横持ちトラック代(ドレー代) 10,000~20,000円
  • 各種検疫の届け出 10000円~
  • 国内配送料

*参考例:食器の食品届関連費用 5万円等

なお、通関手数料には大額と少額があります。大額は、輸入品申告価格が20万1千円をこえる場合です。少額は、それ以下のときに適用されます。また、件や葉という単位がありますね!これは、輸入申告する品目毎に考えます。基本は、2品目毎に手数料がかかると考えましょう!

輸入通関手数料(課税なし)と取り扱い料(課税)は似ていますが、どちらも請求されます。

関連:税関検査代とは何か?

実は税関検査自体は、無料です。費用はかからないです。しかし、通関業者からは税関検査代金として請求されます。この内訳は、税関検査に立ち会うための人件費、税関検査場にトラックやコンテナ等を移動させる費用、通関業者の利益です。

6.国内配送代金

国内配送代金とは、輸入許可後に配送するときの料金です。多くは、通関業者がまとめて手配します。=国内送料の請求は、通関業者の請求書に記載されている。

輸入者の中には、自前のトラックを用意して、自分で倉庫に取りに行く方もいます。この場合は、通関業者に対して、通関のみを依頼し「貨物は自家取りしたい」と伝えておきます。

こうすることで、輸入許可後、引き取り手配が完了すれば、自社で倉庫から貨物を引き取れます。ただし、保税倉庫は特殊なオペレーションをしているため、倉庫事情に精通していないと色々と戸惑うと思います。基本的には、許可後の配送も含めて、通関業者に依頼する方が良いです。

通関業者で国内配送を選ぶ場合は、貨物の状況によりトラックを決めます。最も安く、かつ一般的な輸送は「混載便」です。混載便は、日付の指定のみができ、時間指定は不可です。一方、チャタートラックの場合は、日付と時間指定ができる代わりに配送料が一気に高くなります。

  • 混載便の料金は、輸送する距離と基準重量(容積重量と実重量の重い方)で決まる。
  • チャータートラックの料金は、輸送する距離で決まる。

もし、コンテナ単位で輸入する場合は、コンテナのまま国内配送できる「ドレー」と呼ばれる専門のトラックで輸送します。基本的にドレー代金は「ドレーのタリフ」を基準に設定しています。このタリフに対して、荷主毎に「料率」を設定した物が実際の請求額です。

通関業者は、この料率を荷主との取引関係で自由に設定しています。

例えば、このAという荷主は、月間○○本を扱うから、料率を○○%にする。一方、Bは、あまり取り扱いがないから料率を○○にするなどです。

ドレー代金は、基準となる運賃×荷主毎の料率

したがって、初めて通関業者に依頼する方は、必ず高い料率で料金を提示されます。この料率は、その後との取引実績に応じて少しずつ下がっていきます。

輸入の原価率と利益率の関係

輸入原価を計算するときは、様々な費用の積算が必要です。輸入原価の内、特にインパクトを与えるのが国際輸送と輸入諸税です。この辺りをできるだけ正確に計算することで、正しい輸入原価を求めやすいです。

そのためには…..

  • 国際輸送の料金 →フォワーダー
  • 関税等の諸税(適切なHSコードの特定) →お付き合いがある通関業者又は税関

等、その道の専門家に相談すると良いです。なお、輸入の利益率ですが、価格の差益を追及しているような単なる転売屋は、利益率10%程度が多いです。

一方、HUNADEが推奨する、ビジネスと言える輸入では、利益率は60%以上も十分にあり得ます。遣り方によっては90%もある。その辺りの転売ビジネスと本格輸入は全く違います。(*変なコンサルを受けると大変です。)

よくある疑問

輸入諸費用と勘定科目

項目 勘定科目の例
関税・消費税 租税公課
輸入通関手数料 支払い手数料
税関検査代金・検査のための横持ちトラック代 輸入諸掛り

 


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